愛犬と滋賀、明智光秀ゆかりの坂本城趾公園を散歩する

【愛犬とおでかけ】琵琶湖畔に築かれた坂本城と明智光秀公を記念する、坂本城跡公園を散歩する

坂本城址公園

比叡山焼き討ち後の元亀2年(1571年)、織田信長は明智光秀に対し、京の都と比叡山の抑えとして、当時の交通の要衝であった坂本の地に坂本城の築城を命じました。完成した坂本城は、城内に琵琶湖の水を引き入れ、高層の大天主と小天主がそびえる豪壮な御城でしたが、築城からわずか15年後に廃城となってしまいます。今回は、この儚い運命を辿った坂本城とその城主であった光秀公を記念する、坂本城址公園を散歩します。

琵琶湖を望む

坂本城址公園から琵琶湖を望む
坂本城址公園から琵琶湖を望む
坂本城は、山崎の戦いで敗れた光秀の死後、丹羽長秀らが城主となりましたが、天正14年(1586年)、浅野長政が大津城を築城して居城を移したことにより廃城になり、石垣等の資材は大津城築城に使用されたため、遺構はほとんど残っておらず長らく幻の城とされてきました。
昭和54年(1979年)に初めて発掘調査が行われ、この公園北側の湖中に城の石垣などいくつかの遺構が見つかっています。

城址公園

坂本城址公園
坂本城址公園
坂本城址公園は、坂本城があったとされる場所の少し南の国道161号線沿いに整備されています。園内はさほど広くはないのですが、琵琶湖を眺めることのできる木陰のベンチや休憩所、坂本城に関する案内看板や光秀公の石像があります。駐車場や公衆トイレもありますので、ドライブの休憩場所としても好適です。
坂本城址公園-明智光秀公石像
やや小太りって感じの光秀公の石像です。
坂本城址公園-放置された石材
湖畔に近いところに石垣のものらしき石材が乱雑に放置されていました。てっきり坂本城の遺跡かと思ったのですが、これは公園整備の際の廃石材のようです。ちょっと紛らわしいですよね(笑)。

志賀の浦に咲く

坂本城址公園-ノゲイトウ
湖畔の砂州に咲く、ノゲイトウらしき野花を見つけました。
坂本城址公園-彼岸花と湖畔のさま
かすかな木漏れ日が彼岸花を照らしています。
坂本城址公園-桔梗の花
明智光秀の家紋は水色桔梗(みずいろききょう)です。「清和源氏」(せいわげんじ)の流れを汲む土岐氏の家紋に由来する「桔梗紋」を基とし、特に鮮やかな水色を用いたことが特徴で、当時の武将としては珍しい家紋でした。公園内の花壇には光秀公の遺徳を偲び、この桔梗が植えられています。

役目を終えて・・・

坂本城址の石碑
坂本城址公園の北西約300mほどのところに坂本城の本丸があったとされ、坂本城址碑が建てられています。
坂本城が廃城となったのにはいくつか理由があるのですが、豊臣秀吉が大坂城を築いたため東海道や淀川の陸運・水運を通じて北陸と大坂を結びつけるうえで「大津」の重要性が高まり、坂本城の役割を大津城に譲ることになったことが大きいと考えられています。
坂本城址公園から対岸を望む
さて、坂本城址公園に戻ってきました。
光秀公も幾度となく眺められたであろう、湖の対岸を望みます。戦乱の世から400年余り、この湖面のように穏やかな時が流れています。
戦国の世にあって、儚い運命を辿った坂本城とその城主であった明智光秀公を記念した坂本城址公園の散歩はいかがだったでしょうか。
京のシッポでは、今後も愛犬と一緒に散歩できる、素敵な場所や面白いスポットを紹介してまいります。次回の記事もどうかお楽しみに!
坂本城址公園:滋賀県大津市下阪本3丁目
最寄駅:京阪石山坂本線 松ノ馬場駅下車 徒歩約18分(約1.3km)

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