愛犬と京都、鴨川さんぽ(出町柳-三条大橋)

【愛犬とおでかけ】新緑と初夏の風を感じながら「鴨川」を散歩!

鴨川(出町橋西詰付近)

鴨川は、京都市街を北から南へと流れ、多くの文学や歴史上の出来事にもたびたび登場する、京都を代表する河川です。
今回は高野川と合流する出町柳あたりから、二条大橋を越えたあたりまでの河川敷を散策してみました。
なお、一般的には上記合流点より上流は「賀茂川(または加茂川)」、下流は「鴨川」と呼ばれています。

鴨川公園(賀茂大橋西詰付近)

鴨川公園(賀茂大橋西詰付近)
鴨川の河川敷には鴨川公園が整備されていて、市街地の中にある貴重なリフレッシュ空間として市民に親しまれています。
芝生や運動広場、ジョギングロードや木立に囲まれた散歩道は
わんこの散歩には最適のスポット!この日も愛犬と一緒に多くの人が訪れていました。

鴨川公園を臨む(鴨川東岸、川端東一条上ル付近)

鴨川公園を臨む(鴨川東岸、川端東一条上ル付近)
鴨川公園が河川敷の公園として現在のように美しく整備されるようになったきっかけは、1935年(昭和10年)の集中豪雨で鴨川が氾濫したこと。このため河川の大改修工事によって高水敷が整えられ、緑地化して公園として整備されたとのことです。
堤防上にはサクラやマツ、カエデ、ムク、エノキなどの老木が当時のまま残り、水辺に遊ぶ人々の姿を見守っています(京都府のサイトより一部抜粋)

河川敷の遊歩道

河川敷の遊歩道
鴨川公園は鴨川の河川敷に沿って南北に細長く整備されているため、その広さはあまり実感できないのですが、実は東京ドーム8個分にも相当する37.4ヘクタールもの広大な面積を有しています。
南へと川は穏やかに流れ、それに沿って遊歩道も続きます。

飛び石(荒神橋あたり)

鴨川の飛び石(荒神橋あたり)
鴨川にはこのような飛び石が何か所か設置されていて、石を飛び移ることで向こう岸へ渡ることができます。
子供たちにとっては絶好の遊び場のひとつで、この日も何度も行ったり来たりして遊んでいる様子を見ることができました。

鴨川公園(荒神橋あたり)

鴨川公園(荒神橋あたり)
公園内には大小様々な木々の新緑が競い合うように輝いていて、とっても眩しかったです。荒神橋の少し北、大木の木陰があるあたりは休憩にちょうどいいオアシスみたいに見えました。
ちなみに荒神橋付近は、洛中から洛北に向かう「京の七口」のひとつ、荒神口があったところで、平安時代より白川街道、近江山中、坂本につながる山中越の起点となっていました。

ギターを奏でる(鴨川東岸より)

ギターを奏でる(鴨川東岸より)
木陰でギターを奏でる若者を見かけました。
他にも、トランペットなど様々な楽器の演奏を楽しんだり、練習に励む人が、このあたりの河川敷ではよく見られます。

旧京都中央電話局上分局

旧京都中央電話局上分局
丸太町橋の西岸に建つ、この重厚でクラシカルな建物は旧京都中央電話局上分局庁舎です。
この建物は、逓信省技師吉田鉄郎の設計、清水組の施工により、1923年(大正12年)に建築され、上分局は1959年(昭和34年)に廃局されましたが、その後も建物は保存され他の用途に活用されています。設計者の吉田鉄郎は、後の東京・大阪の中央郵便局をはじめ優れた作品を多く手がけていて、この庁舎はそうした彼の前半生を代表する作品として、特異な外観とドイツ民家風のディテールに特色を持つとされています。現在、内部は当初の形態がかなり失われているものの、外観は往時の姿をよく残しており、1984年(昭和59年)に京都市登録有形文化財に登録されました。(以上、案内表示版より一部抜粋)

女紅場址

女紅場址
旧京都中央電話局上分局の傍らには、日本における高等女学校発祥の地を示す「本邦高等女学校之濫觴 女紅場址」と刻まれた石碑が立っています。
女紅(にょこう)とは、女子の裁縫・手芸・染色などを意味し、女紅場は幕末に民間で行われた裁縫塾に公教育の要素を組み合わせた施設で、特に下層社会の子女や芸妓・娼妓に必要最低限の教育を与えることを目的としていたのですが、これとは別に華族や士族の子女のために設置された学校も女紅場と呼ばれていました。
この石碑は1872年(明治5年)に開校された新英学級及女紅場(のち京都府立京都第一高等女学校を経て、現在の京都府立鴨沂高等学校)の設置を示すものです。

羽を休める

羽を休める鴨たち
丸太町橋付近では護岸工事をしていて、それに伴い一時的にできた中洲で羽を休める鴨たちの様子を撮ることができました。このように鴨川の河川敷では、多くの鳥たちや昆虫、木々や草花など、身近に自然と触れ合うことができます。

鴨川西岸より二条大橋を臨む

鴨川西岸からの二条大橋
丸太町橋の少し下流付近で、緑地化されていた鴨川公園は一般的な河川敷へと変わりますが、代わりに公園の地下を流れていたみそそぎ川(写真の右手、植え込みの向こうを流れています)が姿を現します。遠くに見えるのは二条大橋で、その手前には飛び石を行き交う人たちの姿もありますね。

みそそぎ川

みそそぎ川
高野川との合流点に架かる賀茂大橋の下流で鴨川から分かれ、鴨川公園の地下を流れていたみそそぎ川は、丸太町橋を越えたあたりで地上に現れ、河川敷の西岸を鴨川と平行して流れていきます。
ここでも餌をついばむ鴨のつがいを見ることができました。
もう少し下流で毎年設置される夏の納涼床は、この川にまたがる形で設けられます。

三条大橋を臨む

三条大橋を臨む
二条大橋を越え、そのすぐ南に架かる御池大橋のたもとから三条大橋を写してみました。
江戸時代初期以降、夏になると三条から四条あたりの河原や中洲では暑さを逃れ納涼を楽しむ人で賑わいました。「四条河原遊楽図屏風(静嘉堂美術館所蔵)」には、河原にある見世物や芝居小屋で楽しむ当時の人々の様子がいきいきと描かれています。
今も昔も、鴨川とその河原は多くの人に親しまれてきたのですね。

 

鴨川デルタ(出町柳):京都市左京区下鴨宮河町
最寄駅:京阪電車 出町柳駅 徒歩約3分(約140 m)
三条大橋:京都市三条通
最寄駅:京阪電車 三条駅 徒歩約1分(約73 m)

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