愛犬と京都、京都御苑の梅林を散歩する

【愛犬とおでかけ】京都御苑の梅林で春の息吹を感じる

御所梅園の紅梅

京都御所は平安時代から明治に至るまで千年以上にわたり天皇がお住まいになり、政事を行った所であり、京都は長い間日本の「都」として栄えました。
江戸時代末期には京都御所を囲むように公家屋敷街が形作られていましたが、明治維新を迎え東京(江戸)に新たな都ができ、それに伴って天皇と公家たちも東京へと移り住んでしまいました。
そのため御所と公家屋敷街は一時期荒れ果てましたが、明治天皇のお考えもあり、公家屋敷街一帯は建物を取り払って樹木などを植えて公園化し、新たに「京都御苑(ぎょえん)」として生まれ変わりました。
その後、大正天皇、昭和天皇の即位大礼は、京都の地で御所と京都御苑を式典の会場として執り行われました。
戦後、京都御苑は広く国民に開かれた公園となるように、訪れる人々のために休憩所、児童公園や運動施設などが苑内に新たに整備され、現在では京都御所、京都大宮・京都仙洞御所、京都迎賓館を含む緑豊かな約100ヘクタールに及ぶ広大な敷地が、国内、海外から訪れる観光客や身近な市民の憩いの場として、広く親しまれています。

(一般社団法人国民公園協会のサイト紹介文を参考にしました)

今回は、まだ寒い日が続く中、咲き始めた梅に春の訪れを感じたくて、この京都御苑内にある梅林を散歩してみました。

京都御苑の見どころマップは環境省の京都御苑のサイト内より確認可能です。
https://www.env.go.jp/garden/kyotogyoen/1_intro/flower.html

■ 春の京都御苑の紹介記事は
愛犬と京都、桜咲く京都御苑を散歩する
■ 夏の京都御苑の紹介記事は
愛犬と京都、京都御苑を散歩する
■ 秋の京都御苑の紹介記事は
愛犬と京都、紅葉の京都御苑を散歩する

梅林

御所梅園の紅梅(近景)
苑内には約180本の梅が栽植され、そのうち130本はこの梅林にあるそうです。2月初旬から咲きはじめ、3月中旬まで楽しめるとのこと。また、今回は開花前なので紹介していませんが、すぐ近くには桃林もあります。桃の花は3月中旬から4月上旬頃までが見頃とのことです。

枇杷殿跡

御所(枇杷殿跡)

この看板にあるように、ここにはかつて「枇杷殿(びわどの)」と呼ばれる御殿があり、御所の内裏炎上の際には里内裏ともなり、時の天皇の下で紫式部や清少納言が仕えていたとのこと!梅を眺めながら、いにしえの時代に想いをはせてみるのもいいかも知れません。

白梅と紅梅

御所梅園(白梅)

御所梅園(紅梅を楽しむ人たち)

梅は、原産地である中国から、弥生時代に朝鮮半島を経て渡来した、または、遣唐使が日本に持ち込んだと考えられています。奈良時代から庭木として親しまれて、果実の栽培も江戸時代から行われていたとのこと。500種以上の品種があるらしいのですが、紅梅と白梅(あとピンク色?)くらいしか知らないのは、ちょっともったいないかも、ですね。

時を経て・・・

御所梅園(紅梅枝から咲く花)

かなり樹齢を重ねたと見える、ある梅の太い枝から、若い枝がまるで接ぎ木をしたかのように生えていて、そこに見事な紅梅を咲かせていました。時を経ても、力強く咲き誇る梅の花に生命の神秘を感じます。

出水の小川と白梅

御所梅園(御所の小川)

御所梅園(愛犬と散歩)

以前の記事でも紹介しましたが、かつて御所には琵琶湖疏水の水路から分水した防火等のための「御所水道」が引かれていて、そこから導水して作られた「出水の小川」が梅林のあたりを流れています。この日は、その近くで、初めて出会われた(と思われる)愛犬家さんたちがわんことのご挨拶のあと、楽しそうに語らっておられました。

遠くに大文字山を望む

御所(梅園近くの御苑内景)

取材した日は、あまりお天気はよくなくて、まだまだ寒かったのですが、それでも多くの観光客に交じって、愛犬家さんたちもかなり来られていました。3月に入ると寒さもずいぶんと和らぐので、梅の開花もすすんでここ梅林は絶好のわんことのお散歩コースになりそうですね。
さて、いかがだったでしょうか。今回は梅を愛でるにはちょっと時期が早かったようですが、できれば満開の頃にまた訪れてみたいです。

 

京都御苑(梅林):京都市上京区京都御苑
最寄駅:
京都市営地下鉄丸太町駅 徒歩約5分

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