愛犬と京都、初秋の鞍馬寺を散歩する

【愛犬とおでかけ】リードでOK!「太古からのパワースポット」鞍馬寺を散歩する

鞍馬寺参道

【鞍馬寺】例年の紅葉見頃:11月上旬~下旬

京都盆地の北東に位置し、豊かな自然環境を残す鞍馬山にある鞍馬寺は、牛若丸(源義経)が修行した地であり、天狗が棲むという伝説や能の『鞍馬天狗』でも知られる、新西国三十三箇所第19番札所の寺院です。宝亀元年(770年)鑑真和上の高弟である鑑禎上人が、この地に毘沙門天をお祀りされたのが始まりとのことで、以来幅広い信仰を集めてきました。
また、ご本尊の「尊天」は「すべての生命を生かし存在させる宇宙エネルギー」とのことで京都有数のパワースポットとして年間を通じて多くの観光客も訪れています。
今回は、この信仰とパワースポット、そして自然があふれる山「鞍馬寺」を散歩します。
なお、山内はリードを付ければわんこと一緒に散歩できますが、ケーブルカーに乗車したり、お堂に入ることはできません(ケージに入れても不可)ので、ご注意ください。

鞍馬寺 仁王門(山門)

鞍馬寺仁王門
平安時代末期の寿永年間(1182年~1184年)に創建された仁王門は、明治24年(1891年)に焼失し、同44年(1911年)に再建されました。左側の扉1枚は寿永年間の頃のものと考えられています。安置されている仁王像は湛慶(運慶の嫡男)の作と伝えられ、再建時に丹波国から移されたとのことです。
鞍馬寺参道脇のモミジ
仁王門の脇のモミジが、少しずつその姿を秋の装いへと変えようとしていました。

由岐神社

由岐神社
仁王門をくぐり、石段を進みます。途中にあるケーブルカーの山門駅である普明殿を超えると、やがて由岐神社が見えてきます。
天慶年間(938年~947年)、京の都は大地震や平将門の乱(天慶の乱)と相次いだ災いで世情不安となったため、天下泰平と万民幸福を祈念した、朱雀天皇の詔により天慶3年(940年)の9月9日に御所にお祀りされていた由岐大明神をこの地に遷されたのが由岐神社の起源とされています。この御遷宮の時、鴨川に生えていた葦で松明を造り、道々には篝火を焚いて、神道具を先頭に行列をなした一大儀式が執り行われたのですが、この儀式に感激した鞍馬の住民が、この儀式と由岐大明神の霊験を後生に伝え守ってきたのが、日本三大火祭りのひとつである鞍馬の火祭の起源といわれています。

源義経公供養塔

源義経公供養塔
牛若丸は7歳から10年間、この地にあった東光坊に起居して修行したと言われています。その跡地に昭和15年(1940年)、源義経公供養塔が建立されました。兄である源頼朝との争いの末、奥州の地でこの世を去った義経の魂は懐かしい鞍馬山に戻ったと信じられ、山内の義経堂にて遮那王尊として祀られています。

由岐神社 拝殿

由岐神社拝殿
慶長12年(1607年)、豊臣秀頼により再建された由岐神社の拝殿です。 左右二つに分かれて中央に通路のある荷拝殿(にないはいでん)または割拝殿(わりはいでん)という形式で、桃山時代の代表的な建築物として国の重要文化財に指定されています。まだ緑が美しいモミジですが、紅葉の時期にはさぞかし華やかな紅色や朱色に彩られることでしょう。

参道から眺める秋の空

鞍馬寺参道から眺める秋の空
うろこ雲、というには少し不揃いでしょうか。深まりつつある秋を感じさせてくれる雲が高い空に浮かんでいました。天気が下り坂に向かうときによく見られるとのことで、実際この日の翌日からは雨模様が続きました。

本殿金堂・金剛床

鞍馬寺本殿金堂・金剛床
鞍馬寺の本尊である、毘沙門天、千手観世音、護法魔王尊は、これらの三身を一体として「尊天」と称され、本殿・金堂に安置されています。「尊天」とは「すべての生命を生かし存在させる宇宙エネルギー」であり、本殿・金堂前の金剛床は、その宇宙エネルギーが果てしなく広がる様を描いた星曼荼羅を表していて、中心に立つと宇宙エネルギーをいただけるのだそうです。京都有数のパワースポットたるゆえんですね。また、本殿・金堂の脇には狛犬ではなく、本尊毘沙門天の使いである神獣「阿吽の虎」が控えているのもユニークです。

常香炉あたりにいたカマキリ

常香炉あたりいたカマキリ
本殿・金堂の前にある、常香炉のあたりにカマキリを見つけました。
韓詩外伝に「蟷螂の斧(とうろうのおの)」という故事があります。斉国の君主が馬車で出かけた際に、道の真ん中にいた一匹のカマキリが前足をふりあげて馬車に向かってきました。君主はその勇気を賞して、わざわざ車の向きを変えさせ、カマキリをよけて通ったといいます。国君が一匹の虫に道を譲ったこの故事は日本に伝来し、カマキリは勇気ある虫とされ、戦国期の兜には、カマキリの立物を取りつけたものもあります。また、祇園祭では「蟷螂の斧」の故事を元とした「蟷螂山」という山鉾があり、からくり仕掛けで動くカマキリが乗っています。
さて、夏の間に小さい昆虫などを捕食して成長したカマキリは秋になると交尾、そして産卵の時期を迎えます。この頃は交尾相手を探す雄の活動が活発になるため、比較的よく目につくようになるとのことです。このカマキリもお相手を探しに森から迷い出てきたのでしょうか。

色づき始めた鞍馬山

色づき始めた鞍馬山
例年、このあたりの紅葉が見頃を迎えるのは11月に入ってからなので、撮影日である10月上旬ではそれを望むべくもないのですが、本殿・金堂前の境内からは少しずつ色づき始めた様子をみつけることができました。遠くに見える針葉樹の濃い緑とのコントラストは、これはこれで移ろいゆく季節を表していて十分美しいです。やがて鞍馬山も秋本番を迎えます。

参道の杉林

鞍馬寺参道の杉林
本殿でのお参りを済ませ、下山をしている途中に撮影しました。この見事な杉林に見られるように、鞍馬山は自然の宝庫でもあります。
全山が鳥獣保護区に指定されており、また鞍馬山自然科学博物苑として山内の生き物や生態系が守られてきました。そのためペットと共に散歩される方には「ニホンマムシやムカデ等の有毒生物や、ヤマビルやマダニ等の寄生生物も多数生息しておりますので、十分お気をつけください。」との注意がなされています。詳しくは入山の際に手渡される「ペットをお連れの方へ」というチラシに記載されていますので、それをご覧ください。
さわやかな初秋の風が吹き抜ける中、鞍馬山を散歩してきました。
山内はわんこと一緒に散歩が可能とは言え、ルールやマナーを守って散歩を楽しんでくださいね。

 

鞍馬寺:京都市左京区鞍馬本町
最寄駅:
叡山電車 鞍馬駅 徒歩約3分(約150m)
鞍馬寺のホームページへ

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